H31公立高校入試選抜方法(2018.10.25更新)
市立稲毛、高校からの募集停止の方向!
(1)2022年度から段階的に移行
千葉市教育審議会は、千葉市教育委員会から出された「市立高等学校改革の方向性」についての諮問に対し、<平成34年度から千葉市立稲毛高校・附属中学を中等教育学校とする>旨の答申を出しました。
中等教育学校とは、中学・高校を1つの学校として一貫教育を進めるもので、入学者は中学からのみとし、高校入試は行われません。
現在、市立稲毛高校と附属中学は、併設型の中高一貫校の形態をとっています。中学は各学年2学級、高校は8学級(内、2学級は中学から上がる内進生)です。また、高2までは内進生と高校から入学する外進生は別クラスで、高3になると、内進生徒がい進生が混ざる混合クラスとなっています。
現在の課題は、内進生と外進生の学習進度が異なることや、6年間を見たときに中高一貫教育の特性を生かし切れていないことだそうです。そこで、「中等教育学校へ移行」という答申が出されました。
中等教育学校への移行は段階的に行われます。審議会が出した移行スケジュールは次のようなものです。
<学級数からみる中等教育学校への移行スケジュール(例)>
年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 | 2026 | 2027 | |
高校 | 3年 | 8 | 8 | 8 | 6 | 6 | 6 | 4 |
2年 | 8 | 8 | 6 | 6 | 6 | 4 | 4 | |
1年 | 8 | 6 | 6 | 6 | 4 | 4 | 4 | |
中学 | 3年 | 2 | 2 | 2 | 4 | 4 | 4 | 4 |
2年 | 2 | 2 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | |
1年 | 2 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
これを見ますと、2022年度から中学の募集が2学級から4学級分に増え、逆に高校からの募集は6学級から4学級分に減ります。つまり、2022年度が中等教育学校への移行の開始の年となります。
そして、2025年度から高校の募集を停止。2027年度で1期生から6期生までそろう中等教育学校の完成になります。
(2)国際教養科は発展的解消
教育審議会の答申の中に、「国際教養科を廃止して普通科のみとするが、国際教養科の成果を生かし、これまでの英語教育、国際教育をさらに充実させ、グローバル・リーダーの育成を目指す」とあります。
つまり、現在ある国際教養科は廃止されますが、学校全体が国際教育をさらに充実させたものになるようです。国際教養科は2022年度に廃止されるようです。
(3)市立稲毛高校附属中の入試は超高倍率になるか?
市立稲毛高校附属中の入学者選抜状況は次の通りです。開校1年目の平成19年度の入試は20.3倍の超高倍率でした。20年度は12.5倍、21年度は12.1倍と下がってはきましたが、26年度まで10倍台の高倍率が続きました。直近の5年間の受検倍率の推移は以下の表のように、7倍前後に落ち着いていました。
年度 | H27 | H28 | H29 | H30 | H31 |
受検倍率 | 9.2 | 7.9 | 8.0 | 6.8 | 7.1 |
ただ、高校からの募集が停止となると、市立稲毛高校が人気校であるだけに、再び倍率が10倍を超すということも考えられます。
倍率が10倍ということは、10人が受験して1人しか合格できないということ。今春の公立高校前期入試で倍率が最も高かった県立船橋高校の理数科でさえ4.46倍ですから、10倍がいかに高倍率かお分かりかと思います。
また、高校入試にも影響を及ぼすことでしょう。これまで市立稲毛高校を目指していた偏差値60代前半の受験生たちがどこに流れるか?おそらく、八千代・幕張総合・千葉西といったところでしょうね。
市立千葉に上げてくる受験生もいるでしょう。ただ、従来、市立稲毛は英語重視(文系)、市立千葉は理数重視〈理数系〉というように、傾向が異なっていますので、市立千葉に向かうよりは、前述の八千代・幕総・千葉西などに向かう受験生の方が多いのではないでしょうか。
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